三ツ星★★★人生

勢いで会社を辞めた元女SEのその後

会社を辞めた日

もちろん、辞める前は超怖かったし、不安でした。

 

いやー、辞めるって上司に言うと決心をした日の朝なんか、怖くて泣きましたもん。恥ずかしい話ですが。それでも、決心が萎えないうちに、朝イチで上司を呼び出して伝えました。

 

「6月末で、退職しようと思います」

 

小学校の頃から塾を掛け持ちし、勉強して勉強してやっと良い大学に入って、(給料の)良い会社に入りました。でも、それはわたしのやりたいことじゃなかった。毎日モヤモヤして、いつも小さなことでイライラしていました。ずっと不機嫌で、何をしていても楽しくない。貯金もストレス発散に使ってしまうし、精神的にももう限界。

 

だから、全部捨てる事にしたんです。

 

上司はかなり驚いた様子でした。慌てて上司の上司を呼びに行って(どんだけチキンなんだ・・・)、三者面談に突入したわけです。

 

一方、言ってしまった後のわたしは不思議と全く恐怖を感じなくなりました。自分の中で設定していた「引き返し不能地点」を過ぎてしまったからです。過ぎてみれば、怖がっても意味が無い。もう引き返せないんだから、あとは前をみて進むだけです。

 

まさに、ブレイクスルーの瞬間でした。

彼ら(会社)と自分が完全に切り離され、もはや「自分とは関係のないもの」になっていました。彼らを何段も上から見下ろしているような、そんな感じ。

 

 

面談では上司たちが

「一応、引き止めるために言うけど、〜(すみません、何言われたか忘れました)」

「え、起業!?それって勝算あるの?」

「いやー、大丈夫かなーそれ。だって〜」

と色々言う訳です。案の定。

 

こういう言葉は全て無視してOKです。(なぜOKかは後ほど書きます)

 

 

そして決定打、というか、

辞めて正解だったとわたしが確信したのが、上司のこの台詞。

「この会社(F社の子会社)にいれば、いきなり潰れることもないし、仕事も回してもらえるから別に営業しなくても困らない。こんなに楽な事ってないんだよ?」

 

はい出ました。「楽」って言いました。完全に言いました。

 

「どんなビジネスモデル?話してくれたらコメントしてあげるけど」とか、腕を組みながらふんぞり返って言う訳です。

いやいや、起業したこともなく、ずっと「楽」してきたあなたたちに何がわかるの?と。正直、笑いを堪えるが大変でした。もうムカつきすらしません。

 

ビジネスモデルを聞きたくて仕方がないのか、30分の面談の後にまた1時間の面談に呼び出されました。「百戦錬磨のこのオレ様が、お前のビジネスなんか上手くいきっこないってことを論理的に説明してやるゼ」って感じをギンギンに出してくるわけです。

見ているこっちが恥ずかしいくらいでした。

相手(わたし)に、「自分の方が正しいに決まってる!」って考えがだだ漏れの人に、人を説得できる訳ないし。普段はこんなんじゃなかったと思うのですが、感情的になっていたのか?とにかく、この人は交渉事には向いてないなぁって思いました。

彼が何を言ってくるのか手に取るように予知できました。トランプのババ抜きで言えば、自分の手札をオープンにしているのも同然。なんの脅威でもないわけです。

(本当に怖いのは、上手いこと相手を乗せて懐に潜り込んでくる人です)

 

しつこいし、隠すのも面倒だったので、わたしが話してあげると、

「あぁ、〜(ここも支離滅裂でよくわからなかった)だからそれはありなんじゃない?」と苦笑い。

「思ったより、ちゃんと考えてるじゃないか・・・」ってのがまた顔に出ちゃってる訳です。もう痛々しいですね。

 

 

わたしは「もう人生アガっちゃった」彼らとは違うわけです。こんなところで死んでたまるかなんです。そもそも、わたしは「楽」なんかしたくない。

 

努力して成長して、人生を謳歌して、みんなを幸せにできる人になりたいんです。

 

 

あの面談から2週間、引き継ぎ資料を作るために(くだらないですが)会社に通っていますが、全くイライラしません。(もちろん、こんなくだらない事で時間を拘束されるのは我慢ならないんですが、今月いっぱいでオシマイなのでなんとか耐えています)

 

これまで吐き気がするほど嫌いだった職場の人間や電車、通勤経路ですれ違う臭い人たち全てが、 「わたしが救ってあげる人たち」になったからです。みんな、「自分が本当にしたいこと」をできないと決めつけ、見ようとしていないだけ。

 

彼らは(未来の)わたしが導き、救ってあげる対象なんです。

 

すると、不快じゃなくなる。

自然な笑顔で接することができる。

はたから見てどんなにダメだ、つまらない人間だと思っても、 それは完全に「他者」のことであり、自分とは切り離して捉えることができるようになりました。

すると、彼らや会社をすごく客観的に、冷静に見る事が出来ます。

 

つまり、これまでは「会社が自分の一部で、自分も会社の一部」だったから、会社にダメな人間が居るのが許せなかったんですね。

 

 

さて、彼らは「わたしが失敗する」と口をそろえて言いますが、それは全て無視してOKというのは前述しました。その理由は、

彼らが一歩を踏み出したわたしを引き摺り下ろそうとするのは、ただの生理現象だから。

 

 

暑い日に汗をかくのと同じように、

わたしの起業は失敗する、無謀だ、と言うのです。

 

 

なぜそんなことを言うのか、ご存知でしょうか?

単純明快。

わたしが起業して成功すると、彼らの居心地が悪くなるからです。

 

 

彼らの頭の中には無意識で、常にこういう言葉が流れています。

「会社に居続けて、多少のことは我慢していればそこそこの給料ももらえて楽ができる。それが最高だし、それ以上のことは望むべきじゃない。自分にはこれくらいがちょうどいいんだ」

 

わたしがスポーンと会社を辞めて成功すると、彼らは上記の言葉の整合性を保てなくなる。彼らの「居心地が良い」考え方が揺らぐ訳です。自分も出来るなら辞めてしまいたいが、そんな勇気はない。あいつ(わたし)と違って家族もいるし、気軽に辞められないんだよ、とまぁこんな感じでしょう。

行動しない理由はいくらでも出てきます。そして、行動しなかった自分を正当化したいんです。だから、「自分はチャレンジできなかった意気地なし」「あいつ(私)は勝者で自分は敗者」となるのは許せないんです。

 

別に、彼らが間違っているとは言いません。 

彼らは彼らの考え方がそのようになっていて、わたしとは違う。ただそれだけです。

生理現象なのだから、別に気になりません。

 

暑い日に汗をかいて、汗が出ることに起こったり悲しんだりしないのと同じです。

 

今後、彼らの事を思い出すことも少なくなるでしょう。なので、記憶に新しいうちに、ブレイクスルーの瞬間と、その後に気付いたことについて書き残しておく事にしました。 

一歩を踏み出そうとしているみなさんの参考になれば幸いです。

 

行動を起こそうとしているあなたへ。

不安な気持ちがきれいさっぱり吹き飛ぶ本。(というか、世界が変わります)

絶対に後悔させません。読んでみてください。