寄らば大樹の蔭。しかし大樹はあちこちで倒れる
「ちゃんとした会社に就職しなさい」
「辞めたい? なにバカなこといってんの!!」
「転職? ちゃんとした会社なんでしょうね? え?○○? 聞いたことないからやめときなさい」
50代後半から60代前半くらいの親は、大抵こんな感じなんじゃなかろうか。
既にリタイアしてゴルフ三昧の父親や、
2,3年腰かけ程度で寿退社して、ずっと専業主婦の母親よりも
現役で社会人やってる私たちの方が、今の世の中を知っているのは確かです。
(なので、ホイホイと親の言うことなんか聞きませんが、冒頭のように命令口調で言われるのにはかなり辟易しています。。。)
ソニーもキャノンもパナソニックも日立もトヨタも、親の世代が「知っている」企業は、軒並み「一人当たり売上金額」が下がっています。
自社ビルを売ったり、大量人員整理をしたり、年功序列制度を廃止したりして、
なんとか収支をプラスにしていますが、所詮は付け焼刃です。
企業にとって、人は資産です。
採用には新卒でも一人何百万円もかかるし、育てるのはもっとお金も時間もかかります。リストラで人を切って短期的には業績が回復しても(したように見えても)も、長期的にはマイナスが大きくなるのではないでしょうか。
スマホと冷蔵庫を連携させて扉の開閉回数やエコナビ率が表示したり、
エアコンに無線アクセスして現在の電気代や月ごとの電気代をチェックできる機能を付けたり、、、しかも本気でPRしているので、もはや失笑すら出ません。
安くてシンプルな海外製品に、こんなバカみたいな機能に分厚い説明書を付けて、高額で売っている日本製品が勝てるんでしょうか?
もはや「大樹」に寄っていた人たちが、
一番危険だと言っても過言ではないでしょう。
大樹は、あちこちで倒れています。
大きな組織の中では、その組織の流れに従っていかなくてはいけません。
上司、部下、同僚などの同じ組織の中にいる人たちと、最後には同調せざるを得ない時があります。これは、知らず知らずのうちに私たちの神経をすり減らしていると思います。
群れていると安心しますが、自分の嫌な方向に流されても我慢しなければなりません。一方、群れないでいると、敵に対しては一人で立ち向かわなくてはなりません。
しかし、その勇気を奮い起していく中で、切磋琢磨し、
結果的にはその人を強くするのだと思っています。