三ツ星★★★人生

勢いで会社を辞めた元女SEのその後

何度生まれ変わっても、専業主婦にだけは絶対にならない

私は現在、本業をサラリーマン(SE)として生活している。

私がそうであるように、多くのサラリーマンは 本業から与えられる給与に依存していると思う。

 

私の簡単なプロフィールを紹介すると、

27歳、SE(ただし開発経験はほぼ0)、月給35万円、独身、女。何のスキルも無いが、社長に気に入られている、という理由で今の仕事を続けることができている。

客先に出ているわけではないので、徹夜しても死んでも期日までに間に合わせなければいけないタスクも無い。本業ではほぼ残業は無いし、有給も取れる。

 

このぬるま湯に使っているのは楽だ。給与があれば十分に生活できるし、

たまに贅沢して旅行や買い物もできる。

 

しかし、このままでいいのだろうか?

 

いいわけが無い。私は常に、とてつもない危機感、焦燥感に追われている。

休日も休まらないし、何をしていても楽しくない。気が休まらず、こんなことは時間の無駄だと思ってしまう。この焦燥感は中学受験で塾に通い詰めていた頃から感じている。

とにかく、私は両親に脅され続けた。周りが遊びほうけている今、差を付けておけば、将来苦労せずに済む。今遊んだら、そのツケは必ず大きくなって回ってくる、と。

いい成績をとってももっと良い成績のクラスメイトと比べられた。私は、努力抜きで両親にほめられたことが無い。おそらく私のような子供は多いだろう。心から同情する。

 

クラスメイトが恋人を作ってデートしている間も、

家に集まってパーティしている間も、私は勉強と部活に没頭していた。

楽しくてやっていた訳ではない。今がんばらないと、将来ひどい目に遭うと信じていたからだ。そして、それはあながち間違いでは無かったと思う。

 

遊び惚けていたクラスメイトたちは、大学でデキ婚 して、雀の涙ほどの収入で虚勢だけの精神年齢が中学で止まったままのような男たちと暮らしている。

男に捨てられて、泣く泣く中絶し、今は実家で暮らしているという話もよく聞く。

普通に事務職で就職して、「婚活」に精を出す女も多い。

 

バカな女たちだ、って思う。

結婚なんかしたら、簡単には別れられない。嫌になっても、我慢して毎日顔を合わせなければならないし、何より「収入は夫の稼ぎだけ」という昭和の生活モデルから抜け出すことができなくなる。夫と別れたらろくな収入を得られないため、依存せざるを得なくなる。

 

その結果はどうだろう?

精々、コソコソとへそくりを溜め込んで、夫が浮気するのを待って、財産分与と慰謝料をもぎ取って、実家に戻り、年老いた両親と暮らす?

両親が死んだら家を売って、学生でも住まないようなワンルームのカビだらけの部屋で余生を送るのが関の山だろう。

もしくは生涯を一人の男と添い遂げる?

自分の人生を捧げるほどの男なんかに、そうそう出会えるとは思わないけど。まー引き返せないんだから、そう思い込むしか無い。それを一生続けるのか。

私の母はおそらく後者だが、正直どっちもごめんだ。私が「専業主婦になること」を心の底から嫌悪しているのは、母の影響も大きいだろう。絶対に、母のような大人にはならないと、小学校の頃に誓ったのをまだ覚えている。

そして、この考え方が私をこれまで守ってきたのは確かだ。

 

「働かなくても、家でのんびり家事をして子供を育てるだけでいい」という短絡的な考えで楽な道に逃げ込んでいる。子供が欲しいとか親を心配させたくないとか色々な言い訳を聞くが、要するに楽で「みんな」が選んだ安全そうな道、を選んだだけ。

 

その結果、男に捨てられたり、男がいなくなったらどうするかなんて考えない。自分は幸せな主婦になると信じて疑わない。全く理解に苦しむが、そういう女の方が多いのは確かだ。

 

私に女友達ができないのは、このような、一種の蔑みに似た感情を、「普通の女」に持っているからかもしれない。だから、幸福ではないが、今のところ生活が破綻するような危機に陥っている訳でもない。

 

要は、体のいい言い訳を並べ立てて、他人に寄生する虫けらみたいな生き方は、私は絶対に選ばないってこと。